自国開催であるし、さまざまな揉め事により気になるイベントになってしまったこともあり、東京オリンピックの開会式を見た。
オリンピックって「平和の祭典」だと言うじゃないですか。それってフワッとして空虚なコピーだなと感じていたのだけど、各国・地域代表の入場行進を見ていたら、「平和」というのは日本の日常に当たり前のようにあるコレではなく、「戦争をしない、戦争を一旦止める」ということなんだなと理解した。お恥ずかしい。
コロナ禍が収束していないのに、当初の説明の何倍ものカネを使い、開催国の市民に不便を強いて…という面ではむしろ「平和」を侵しているのではないかと思える部分もある。また、大規模になりすぎ商業化しすぎといった問題もあるのだが、世界のほとんどの国・地域から人が集まり、争いを一旦忘れてスポーツで競い合うことができることを、よかったと感じている人たちが世界中にいるのではないか。
というか私が、例えば台湾や中国や香港の選手団が入場してくる様にああ、なるほどなあ…と感じるものがあった。
競技に出る選手のためというよりも、選手を送り出した世界中の人たちのためのイベントとして、開催される意義があるのだろうなあと感じた。
写真は、2016年7月の国立競技場(解体後)。このころはまだデザインに関して大揉めに揉めていた記憶があり、翌年には工事関係者の自殺事件が起こる。
意義があるとしても、現状のオリンピックには問題も多い。しかし問題が多いにしても、多くの人がこの大会を目指し、さまざまな形で力を注ぎ、注目していることも事実。そうした思いや努力は受け止めたい。